僕は、多分年相応に多忙な38歳だ。
仕事は所長になった途端、一気に増えた。
今までもプレイングマネージャー的な立ち位置ではあったが、その立ち位置での仕事が一切減らずに管理業務は倍くらいに増えた。
後述の家庭があるので、そこまで残業はしないが、毎日仕事が尽きない。
『死ぬまでこの仕事でしか食っていかない』と思えている生業だからまだ幸いだが、恐ろしく忙しい。
家庭は家庭で忙しい。
うちは昨今の例に漏れずがっつり共働きなので、子育ても家事もがっつりイーブンだ。
朝の送り出しは僕の担当だし、妻は当直があるので、土日子供と3人きりなんてこともしょっちゅうある。
でも、僕は飽きもせず音楽をしている。
妻の当直の無い土晩に仲間を集めて、足繁くスタジオに通っている。
最近ではバンドで飽き足らず、ラップまでこさえている。
というか、物理的にパソコン広げてなんじゃかんじゃと接続して…という前準備が不要な分、なんなら作曲よりもラップを書く頻度の方が高い。
僕は自分の曲が好きだ。
ただ『これで飯が食えねぇなんておかしい！』『これに全て捧げて俺は生きていく！』とまでは思わない。
そこまでの可能性は、自分の才に感じていないし、求めてもいない（断じて強がりではない）。
でも僕は多分、死ぬまで曲や詞を書く。
やりたいことが尽きないからだ。
バンドだと、（多分前にも書いたが）幼馴染のリフメイカーから小粋なリフが届いた時、それにラッパーがラップを乗せた時
ラップだと、仕事や家庭で心が動いた時
創作意欲が爆発する。
他の誰でもない、僕をアゲるために僕は曲や詞を書いている。
一番やばいのは、才能や努力ではなく、やるべきことを果たしてそれでもなおどうしたって作りたい、凡人の偏執的な情熱なのだ。
というラップです。
聞いてください
Dr.Tで『Counter line』
verse1
やるべきことを端から果たし
思考して判断が日常茶飯事
鳴り止まないのはベルだけじゃなく
脳内駆け巡る音と言葉
大抵の奴は辞めていくステージ
若気の至りと切り捨てるページ
黒歴史？お遊戯？
なんとでも捉えな
俺は帰らん、何度でもトライする
verse2
またいつか…と自ら蓋をした
まぁいいか…と目を背け離れた
主旋律は既に移り変わった
燻った情熱は封じてしかるべき
そう信じ日々に忙殺される
澱のように折り重なるストレス
鎖を解く それが現在を保つ
いつかの情熱は対旋律となるはず
これは世界を変える革命とは到底
言えないが世界の見え方を変える
出会いはすべからく曲と詞と化す
神聖な信仰 人生が資本
君と過ごす日々 感情の機微
昇華して吟遊する巨漢のドクトル
醜態すら主題にして韻律を合わせる
古惚けたソフトウェアにループを委ねる
hook
開かれたパンドラ
サードアイ、マントラ
解放された反動 デザイア
目指すべきイデア 矛先はマイセルフ
俺は俺の為にのみ鐘を鳴らす
1番やばいのは 1番やばいのは
1番やばいのは 才能ではなく
1番やばいのは 1番やばいのは
1番やばいのは 努力でもない
1番やばいのは 何よりやばいのは
意味がわからんほどに 迸る情熱
1番やばいのは 引くほどやばいのは
充実の裏に潜む 凡人の偏執
verse3
この頭脳内に有り余るトピックは星の数
ただ生きて感じてるそれだけを誦じる
言語非言語問わぬインプット
アウトプットは研ぎ澄ました母国語に限る
やるべきことを果たし
考えるべきを考え
それでも鳴り止むことはないと
冒頭で言ったろ？
背負った物もそのままに紡ぐ言霊は
ショットガンさながらに穿つ広範囲
飽きもせず書き連ねる言葉遊びの果てに
勝ちを生む価値があるか？そんなことは知らない
ただ俺が生きていく その一点においては
非常に重要な意味があることは確かだ
表現は評価 その有無にかかわらず
人1人の生涯を余裕で彩る
確信を胸に 今日もペンを走らせる
その先にある高揚を求めて
hook
開かれたパンドラ
サードアイ、マントラ
解放された反動 デザイア
目指すべきイデア 矛先はマイセルフ
俺は俺の為にのみ鐘を鳴らす
1番やばいのは 1番やばいのは
1番やばいのは 才能ではなく
1番やばいのは 1番やばいのは
1番やばいのは 努力でもない
1番やばいのは 何よりやばいのは
意味がわからんほどに 迸る情熱
1番やばいのは 引くほどやばいのは
充実の裏に潜む 凡人の偏執
アウトロ
今を保つ為の要
対旋律 還元する未来
